(「明治27年7月2日から1894〔明治27〕年7月23日」p24、()は筆者。)
外務大臣陸奥宗光殿
露国全権公使ヒートローウォー
千八百九十四年七月九(ロシア歴)[廿一(日本暦)]日
以書柬致啓上候。本国政府より本使へ訓令中、貴国が朝鮮に対し要求するところの譲与は、果して如何なるものなるやを確め、且如何なる譲与たりとも、苟も朝鮮が独立政府として各国と締結されたる条約に違反することあるときは、有効のものと不相成ことを貴国政府の注意を促す旨、申来候。
露国政府に於ては将来無要の紛紜を避けんことを望むに外ならずして、真に友誼の意に出でたることは、貴国政府に於て御承知相成候事と希望致候。右御通知旁茲に重て閣下に向て敬意を表し候。
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